山梨・扇山の火災、鎮圧めど立たず 住宅から50m地点まで火が迫る
棟形祐水2026年1月9日 10時08分(2026年1月9日 22時02分更新)
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【動画】山梨県東部の扇山で山林火災 防災ヘリなどが消火活動=テレビ朝日提供
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山梨県上野原市と大月市にまたがる扇山(標高1138メートル)で8日午前に発生した山林火災は9日も延焼が続いた。上野原市消防本部によると、午後5時時点で火はふもとの集落の民家から約50メートルにまで迫っている。鎮火・鎮圧の見通しは立っていない。
市消防によると、9日午後2時半時点での焼損面積は16ヘクタール。けが人や建物の被害はいまのところ確認されていない。「すぐに民家に燃え移る状況ではない」(市消防幹部)という。
村上信行市長は9日夜、市役所で記者会見した。「消防団や自衛隊、警察、応援自治体などの力で、なんとか住民や民家への被害を食い止めている状況だ」と話した。
市は8日夜から周辺の76世帯143人に避難指示を出し、施設2カ所に避難所を設営した。8日夜は計15人が一夜を明かした。9日夜も8人が避難しているという。
山林火災が発生した8日は、市が林野火災注意報を発令していた。上野原署や市消防によると、最初に煙が上がったのは登山口から20分ほど登ったあたり。登山道にあったベンチの周辺が燃えていたという。
火はそこから西側に延焼、市消防は少なくとも9カ所の飛び火を確認している。失火の可能性もあるという。
甲府地方気象台によると、周辺では昨年12月25日を最後に、0.5ミリ以上の雨は降っておらず、空気が乾燥している状態が続いている。今後1週間も晴れの日が続くといい、まとまった雨は期待しにくいという。特に11日は冬型の気圧配置が強まって風が強くなる予報で、火の勢いが強まる可能性もある。
現場は中央道上りの談合坂サービスエリアの西側の山の斜面。9日は午前8時から、東京消防庁、山梨、埼玉、群馬各県の防災ヘリ計4機と陸上自衛隊のヘリ3機が、近くの貯水池から水をくみあげ上空から散水した。
ふもとの集落には9日朝、こげたにおいが立ちこめ、警戒の警察官や消防団員、自衛隊員が行き交っていた。
集落に住む男性(69)は、消火活動で行き来が増えた交差点で交通整理を手伝った。昼食を取りに自宅に戻ったところ、すぐ裏で煙が上がっていて驚いたという。「だんだん煙が近づいてきてこわい。早く消えて欲しい」
別の男性(86)は、近づく白煙を自宅前から見つめていた。煙が上がっているところまでは歩いて10分ほどで、山菜をよく採りに入っていた場所だという。「いつ避難してもいいように荷造りしていますが、薬と食べ物がないと不安」と話した。
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